「The All-American Drummer」でルーディメンツをさらに鍛えよう
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ドラムをやっている人でしたら「ドラムを叩く=ドラムセットを叩く」だと思います。
ですが、ドラム歴も長くなりできることも多くなってくると、色々なことに興味が出てくるものです。
個人的に最近は、フォームやグリップやセッティングについての見直しをしているということもありオーガニック思考になったりトラディショナルなことに今まで以上に興味が湧いています。(レギュラーグリップを使おうってところまでは、まだいってませんが・・・)
そんな経緯もあって昨日、ふとルーディメンツを駆使したマーチングドラムのようなフレーズを自然と叩けるようになりたいなと思いました。
僕はドラムセットで叩くフレーズも比較的ルーディメンツをドラムセットに応用したものを叩くのですが、例えばスネア1台とスティックを渡されて「これだけで何か、表現してこい」とステージに投げ出されたら自分はどこまで表現できるだろうか?と思ったんです。
スネア1台で表現できることは様々ありますが、そんな中の1つであると考えられるマーチングドラムのようなアプローチの引き出しが自分の中にあまりないと思ったんです。
マーチングドラム的なソロの何となくのイメージはありますが、何も考えなくても自然と叩けるほどのポテンシャルが自分の中にあるのか?人様の前で自信を持って叩けることができるのか?と思ったわけです。
タイコを叩くということは同じでも、普段自分のいる畑とは違いますからね。
そんなわけで、自分の中で目星はつけていたのですが一応調べた後に、早速楽器店に向かい本を購入してきました。
こちらです
The All-American Drummer
こちらの本ですが、輸入盤のドラム書籍となりましてルーディメンツを使用したマーチングドラムフレーズの様なソロ例題が150個載っています。
1945年にCharley Wilcoxonが書いた本でして、とても歴史ある本です。
使用されているルーディメンツは、The National Association of Rudimental Drummers(NARD)という協会が定めた26個のルーディメンツが使われています。
ソロ例題の1〜120は基本的に32小節(リピート含む)で構成されていて、121〜150は32小節をリピートさせて2回繰り返す64小節で構成されています。
音符の下に手順、音符の上に使用しているルーディメンツの名前を記入してくれているのですが、ところどころフラムやドラッグなどの装飾音符は手順が記載されていないところがあります。
ですが主音の手順は記載されているので、その逆の手で装飾音符を叩くことになるので、フラムやドラッグを理解しておけばわかります。
難易度は結構高いですが、その分やりがいもありますしハンドテクニックが向上します。
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ちょっとルーディメンツのお勉強
ルーディメンツの種類は公式なもので現在40個あります。
ハイブリッド・ルーディメンツと呼ばれている、非公式なものを加えるとさらに数は多いです。
簡単に歴史を辿りますと先ほど少し名前を挙げましたThe National Association of Rudimental Drummers(NARD)という協会(アメリカの軍人13名)が、まず13個のルーディメンツを提案します。
その後さらに13個のルーディメンツが加えられ、全部で26個のルーディメンツになります。
こちらのリンクに26個の譜面と手順が載っています。
こちらは13個の時代のものです。
http://www.studydrums.com/rudiment.html
先ほど紹介したThe All-American Drummerは、この26個のルーディメンツが使用されています。
そして最終的にPercussive Arts Society(PAS)という協会が、26個のルーディメンツを再編集しさらに14個を加えて、現在の40個の国際ルーディメンツとなっています。
こちらのリンクに40個の譜面と手順が載っています。
http://www.pas.org/resources/education/Rudiments1/RudimentsOnline.aspx
26個から40個になった段階で、既にあった26個の名称が変わっているものがあったり、順番に関しては大きく変更されています。
ですので、今回紹介したThe All-American Drummerという本は26個時代の1〜26個ですので、40個になってからの1〜26個ではないので何のルーディメンツが使われているか確認するときは注意してください。
ちなみにドラッグやラフと呼ばれている主音に対して装飾音符が2つ付くものがありますが、
初期の13個の時代にはラフ=llR、rrL
となっていますが、
次の26個、40個になるとドラッグ=llR、rrL
となっています。
ではラフ=ドラッグという、ラフとドラッグは同じ手順なのかということになりますが、区別されていて違う手順と言っているものもあります。
なっている音は同じなんですけどね。
左右交互に装飾音符を打つものをラフ
ラフ=rlR、lrL
片手2打で装飾音符を打つものをドラッグ
ドラッグ=llR、rrL
としているみたいですよ。
ですが多くの方がラフ=llR、rrLと認識しているので、あまり神経質に区別することにこだわらなくて良いかと思います。
古い言い方、新しい言い方ぐらいの認識で良いでしょう。
こんな人にオススメ
この本を買うのを勧めたい人は
- ルーディメンツをマーチングドラムのようなパターンで練習したい・引き出しとして持ちたい人
- タイコ1台での表現力を高めたい人
- 楽曲においてのドラムフレーズにはある程度対応できるので、自分の中にそれ以外のプラスαの要素を足したい人
- 海外の教本を使っていることで「自分はそこら辺のドラマーとは違うんだ」と優越感に浸りたい人
このような思いがある人にはオススメですね。
こういった内容って練習スタジオに行かなくても、家で練習パッドで練習できることも魅力的ですしね。
逆にルーディメンツって何?っていう、まだドラムを始めて間もない人やドラム歴はあってもそういった知識があまりないといった人には向かないです。
ルーディメンツの解説等は載っていない、あくまでソロ例題集ですので。
そのへんの知識がまだない人は譜面や手順については、先ほどもリンクを貼りましたがネット上で確認することができますので、興味があったら勉強してみると良いと思います。
音が聴けるサイトもありますし、動画もYouTubeで調べればアップされていると思いますしね。
でも、独学ではどうしても勘違いして捉えてしまったり、譜面を見ただけで嫌気がさしてしまう人もいますので、レッスンに通うのが一番手っ取り早いですね。
その他にも下記のような有名な教則本がありますので、興味があったらやってみると良いでしょう。やればやっただけ自分の力になりますので。
僕は音楽の専門学校でドラムを習っている時に、こういったアメリカンスクール的な内容の授業がありましてこの2冊は内容をピックアップして授業でやっていました。
まとめ
今回紹介したThe All-American Drummerという本ですが、鳴っている音はもちろんのこと、音符を叩くときのスティックの高さやスティックを上げるタイミングなど音が鳴っていない部分まで本当にしっかりやろうと思うとかなり難しいです。
そしてこういった本て、買った時にはすごくやる気が出るんですよ。
でも、数日経つと一切やらなくなって、そのまま本棚に立てかけられたままといったことになってしまいがちです。
受験勉強の時に参考書や問題集ばかり揃えて、中身は全然やらなかったというあのパターンです。
どうせお金を出して買うのですから、買ったらとことんやり込みましょう!
眺めているだけでは上手くなりません!
ですがもっと言うと、必要ないという裏付けされた理由があるのなら買わなくて良いんです。
自分が本当に必要だと思った時や、面白そうだからやってみようと思った時に買えば良いんです。
僕は専門学校でドラムを習っていたため、海外と連携している学校でもあったので英語の教材になりますが必要な教材は揃っていましたので、在学中から今日までこういったドラムの本て買ったことなかったですからね。
ましてやフレーズ集なんて絶対に買わないですから。
だってフレーズなんて今まで自分が聴いてきた音楽を元に、自分で考えれば良いですからね。
でもそれはドラムセットでのフレーズって話でして、今回はルーディメンツを駆使してタイコ1台でやるフレーズの参考資料が欲しかったので買ってみたということです。
人それぞれ目的にそったものを購入しましょうね。
今は必要なくても、数年後には必要になる場合もありますからね。
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